毎日・世論フォーラム
第367回
2024年12月17日
政治学者(現代アメリカ政治・外交)、上智大学総合グローバル学部教授
前嶋 和弘

テーマ
「大統領選挙後のアメリカ:世界、そして日本」

会場:ソラリア西鉄ホテル福岡

米との関係性、ますます複雑化

前嶋 和弘 政治学者(現代アメリカ政治・外交)、
上智大学総合グローバル学部教授

前嶋 和弘 氏

プロフィール

前嶋 和弘
(まえしま かずひろ)

 1965年、静岡県生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業。ジョージタウン大大学院政治学部修士課程修了(MA)、メリーランド大大学院政治学部博士課程修了(Ph.D.)。敬和学園大准教授、文教大准教授などを歴任。2014年から上智大総合グローバル学部で教鞭を執っている。
 アメリカ学会前会長。グローバルガバナンス学会副会長。専門は現代アメリカ政治外交。数々の番組に出演し、米大統領選や米外交などについて解説している。
 「アメリカ政治とメディア」(北樹出版)、「危機のアメリカ『選挙デモクラシー』」(共編著、東信堂)、「キャンセルカルチャー」(小学館)、「アメリカ政治」(共著、有斐閣)など著書多数。

 毎日・世論フォーラムの第367回例会が12月17日、福岡市中央区のソラリア西鉄ホテル福岡で開かれ、政治学者で上智大学総合グローバル学部の前嶋和弘教授(現代アメリカ政治・外交)が、「大統領選挙後のアメリカ:世界、そして日本」と題して講演した。
 前嶋氏は「米国には未曽有の分断があるが、覇権は続く。二つの米国と付き合わないといけない」と語り、今後の米国との関係性が複雑になるとの見方を示した。
 前嶋氏は、共和党のトランプ前大統領が勝利した11月の米大統領選について「『圧勝』のイメージが伝えられるが、得票率は僅差で薄氷の勝利だった」と指摘。次期政権が2年後の中間選挙での勝利を目指し、「不法移民対策や関税引き上げなど、1期目で達成できなかった政策に取り組むだろう。米国の分断は続いていく」と分析した。

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