毎日・世論フォーラム
第371回
2025年6月9日
公明党代表、衆議院議員 斉藤 鉄夫

テーマ
「終盤国会と公明党の対応」

会場:ホテルニューオータニ博多 4F 鶴の間

少数与党は大変 参院選争点は物価高対策

斉藤 鉄夫 公明党代表、衆議院議員
斉藤 鉄夫 氏

プロフィール

斉藤 鉄夫
(さいとう てつお)

 1952年、島根県出身。東京工業大学(現・東京科学大学)理学部卒業後、同大大学院理工学研究科応用物理学専攻修士課程修了。76年、清水建設に就職。85年に工学博士号を取得し、翌年から3年間、米プリンストン大学客員研究員。
 政界への転身は93年。同年7月の衆院選に旧広島1区から出馬し、初当選した。2期目(96年)から9期目(2017年)までは中国比例区で当選。21年に広島3区に鞍替えし、現在11期目。
 1999年、第二次小渕内閣、第一次森内閣で科学技術総括政務次官に就き、その後、環境大臣、国土交通大臣などを務めた。党務でも政務調査会長、幹事長代行、幹事長、副代表、総合選挙対策本部長――と要職を歴任、2024年11月に公明党代表に就任した。

 毎日・世論フォーラムの第371回例会は6月9日、福岡市中央区のホテルニューオータニ博多で開かれ、公明党の斉藤鉄夫代表が「終盤国会と公明党の対応」と題して講演した。
 斉藤代表は今国会を振り返り、「少数与党はこんなに大変なのか。これを長く続けてはいけない」と述べた。まずは夏の参院選で与党過半数を確保する必要性を訴え、「しかるべき時に衆院選がある。しっかりまた自公で過半数を取り戻す方向に向け、頑張りたい」と述べた。
 与党は今年度予算の修正を巡り、日本維新の会と高校授業料の無償化などで合意した。また所得税がかかり始める「年収103万円の壁」について、国民民主党の引き上げ要求をある程度反映させ、課税水準を160万円まで引き上げた。
 斉藤氏は「どこかの野党の言うことを聞き、新たに出費がかかる、法体系も少し変えなきゃいけない、ということを繰り返していると、全体として整合性の取れない予算案、国の方針になってしまう」と懸念。その上で「激動の世界状況の中でしっかりとした国の方針を示し、国の方向を過たずに持っていくためには与党がしっかりしなくてはならない」と強調した。
 参院選の争点については「物価高を克服するためにどのような政策を実行するのかが問われる」と述べた。

年度別アーカイブフォーラム