毎日・世論フォーラム
第379回
2026年5月15日
みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト 唐鎌大輔 氏

テーマ
「主要通貨の為替見通し~『弱いドル』でも『弱い円』の実相」

会場:ソラリア西鉄ホテル福岡

為替動向は辛い局面という認識を

唐鎌 大輔 みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト
唐鎌 大輔 氏

プロフィール

唐鎌 大輔
(からかま だいすけ)

 1980年、東京都出身。2004年、慶應義塾大学経済学部卒業後、JETRO(日本貿易振興機構)入構、貿易投資白書などを執筆。06年から日本経済研究センターに出向し、日本経済の短期予測などを担当。07年からベルギーの欧州委員会経済金融総局出向。EU経済見通しの作成などに携わり、08年10月から、みずほコーポレート銀行(現・みずほ銀行)。財務省主催の「国際収支に関する懇談会」委員。
 テレビ、新聞・雑誌等で経済・金融情勢についてコメントしているほか、note「唐鎌 Labo」で、今、最も重要と考えるテーマについて情報発信を続けている。
 「弱い円の正体 仮面の黒字国・日本」(日経BP社)、「『強い円』はどこへ行ったのか」(同)、「ECB 欧州中央銀行:組織、戦略から銀行監督まで」(東洋経済新報社)など著書多数。

 毎日・世論フォーラム(毎日新聞社主催)の第379回例会が5月15日、福岡市中央区のソラリア西鉄ホテル福岡で開かれ、みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストが「主要通貨の為替見通し~『弱いドル』でも『弱い円』の実相」と題して講演した。
 唐鎌氏は、円が買われない背景について「米ドルの基軸通貨性が下がる中でリスクを回避したくても、米国と一心同体の日本円では意味が小さいと思われるようになった」と指摘し、「2012年ごろから貿易赤字になったために円高にならなくなった」と強調。円安を「内外金利差で理解しようとするのは不十分」と語った。
 また、為替動向については、国の備蓄石油の放出がなければ、燃料の輸入で貿易赤字が拡大し、円安が急に進む恐れがあると分析。「今後は欧米金利の上昇とも向き合わなければならず、円安を止めたいという視点に照らすと、つらい局面という認識を持った方が良い」と警鐘を鳴らした。「(為替介入で)時間を稼いでいる間に王道である利上げをして、円安圧力を止めるのが本質だ」と述べた。

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